日本動物行動学会は1982年に、日高敏隆京都大学理学部教授(当時)を初代会長として設立されました。ノーベル賞を受賞したローレンツやティンバーゲンが発展させたエソロジーの伝統を踏まえつつ、行動生態学、生理学、動物社会学、心理学、遺伝学、進化学、数理生物学など、動物の行動に関するあらゆる分野に開かれた学会です。対象となる「動物」も、虫、鳥、魚や、ヒトを含む哺乳類はもちろんのこと、パソコンにすむ人工生命まで含まれます。学会大会を年1回開催しています。工夫をこらしたポスター発表を中心に、口頭発表、ビデオ発表、ラウンドテーブル、シンポジウムなどで、活発な討論が繰り広げられています。学会誌(英文学術雑誌)として、『Journal of Ethology』を年3回発行しています。この学会誌は2000年からはSpringer-Verlag社から出版されることになりましたが、編集はこれまで通り学会の編集委員会が行ないます。このほか、会員への通信として『Mailnews』を随時発行しています。世界のトップレベルの研究を推進していますが、若い会員が多く、動物の行動に興味のある方なら誰でも楽しめる、格式張らない学会です。
学会誌 Journal of Ethology では
エディターズチョイス論文の紹介ビデオを作っています。
News
- 行動生物学研究会 第57回ハイブリッド講演会 「家畜化によるジュウシマツ歌の変化」
動物行動学会の皆様
行動生物学研究会の西海と申します。
2月の講演についてご案内差し上げます。
皆様のご参加をお待ちしております。—行動生物学研究会 第57回ハイブリッド講演会—
今回は基礎生物学研究所で行われる口頭講演をオンラインで同時配信する、ハイブリッド形式での開催となります。日時:2026年2月26日(木) 16:00-17:00
演者:岡ノ谷 一夫(帝京大学 先端総合研究機構・教授)
「家畜化によるジュウシマツ歌の変化」
会場:基礎生物学研究所明大寺地区1階会議室(愛知県岡崎市明大寺西郷中38)およびオンライン
参加費:無料
研究交流会:現地参加のみ18:00-20:00, 会費3000~4000円 (現地参加フォームにて交流会参加登録が必要)講演要旨:
ジュウシマツは東南アジア全域に生息するコシジロキンパラの家禽種である。飼育書によると、家禽化は現在で約270年、500世代に亘る。この間、羽毛には白斑が入りさえずりが複雑になった。この過程を、神経堤細胞仮説で説明してみる。神経堤は色素細胞、副腎、顎軟骨を作る。家畜化は従順な個体を選択することになるので、攻撃性が低くなる。その結果、神経堤細胞の拡散が遅れる個体が選択され、結果として白斑が入りストレス耐性があがりコルチコステロン濃度が下がる。これらの要因に加え、捕食圧の消失がメスによる選択の効果を高め、結果として緩和淘汰が働いたと考えると、さえずりの複雑さを説明できる。参加方法:以下の登録フォームから登録を行ってください。
オンライン参加
※一度登録すれば、以後の講演会の案内も届く設定です。お問い合わせ先:
・参加登録やzoom接続に関して
E-mail : behavioral.biology.official@gmail.com・運営に関して
西海 望 (にしうみ のぞみ)
行動生物学研究会代表
〒950-2102 新潟県新潟市西区五十嵐2の町8050
新潟大学 創生学部/大学院自然科学研究科
Tel: 025-262-7684
E-mail : nishiumi@create.niigata-u.ac.jp
: n.oz.o@hotmail.co.jp・公式サイト
https://sites.google.com/view/behavioral-biology/home - 2026年度 日本動物行動学会賞ならびに日本動物行動学会日高賞公募に関する公示
2026年 1月 29日
日本動物行動学会 会長 中田兼介日本動物行動学会賞は、現在の動物行動学分野における顕著な業績を、研究実施者のキャリアを問わず表彰することにより、動物行動学の一層の活性化を図ることを目的に設けられました。賞の対象は、研究者個人の全業績ではなく、1つの内容と見なせる良くまとまった3編までの論文からなる業績が対象です。対象業績は、原則過去5年以内に学術誌などに公表されたものとしますが、出産、育児、介護、病気休職、研究職ではない職への従事などの理由により、研究中断期間があった場合は原則の例外として取り扱うことがあります。この扱いを希望される場合、推薦理由書の中で理由を添えて説明してください(例外とするかどうかは審査委員会の判断に委ねられます)。
対象区分は、(1)動物の行動に関する新たな現象の発見、(2)動物の行動に関する新たな理論の構築あるいは既存の理論の発展、(3)動物の行動を研究する新たな方法の開発あるいは既存の方法の改良、の3区分です。なお、区分(1)には、比較法(種間比較)でデータ解析をして結論を導いた業績も含まれます。それぞれの区分で審査し、区分内で原則1名を表彰します。日本動物行動学会日高賞は、動物行動学の普及など社会との橋渡しにおける顕著な業績を表彰するものです。業績は、選考の時点で過去10年程度以内に学術誌や一般書、その他マス・メディアなどを通じて公表されたものなどを重視します。日高賞は、本学会の初代会長でもある故日高敏隆氏が動物行動学の発展に果たした役割を記念して名付けられました。
両賞についての日本動物行動学会学会賞細則(2023年10月31日改訂)および過去の受賞者については、当学会のウェブサイトをご覧ください。
つきましては、2026年度の日本動物行動学会賞ならびに日本動物行動学会日高賞の候補者推薦を以下のように受け付けます。日本動物行動学会員のみなさまに積極的な推薦を呼びかけるものです。日本動物行動学会では、過去に受賞されなかった方の再応募も受け付けております。関連ある新規の論文の追加や、応募書類の改訂を行い、積極的な再応募をお願いします。なお、日本動物行動学会賞の推薦は自薦・他薦のいずれでもかまいませんが、日本動物行動学会日高賞の推薦は他薦に限ります。
推薦締め切り 2026年4月15日
受賞者決定 2026年6月下旬
授賞式 第45回日本動物行動学会大会にて 2026年9月19日(土)~21日(月)推薦に必要な書類は以下の通りです。
(1)推薦理由書(指定書式;日本動物行動学会賞 日本動物行動学会日高賞)
(2)自薦の場合は応募者、他薦の場合は被推薦者の履歴書(様式自由)
(3-1)日本動物行動学会賞:受賞対象となる業績(3編以内)の別刷など業績内容を確認できるもの。なお、業績の中に連名のものが含まれるときは、応募についてあらかじめ共著者の了解を得てください。3つの対象区分のどれに応募するか慎重に検討してください。業績が優れていても区分と合っていない場合、評価が難しくなることがあります。
(3-2)日本動物行動学会日高賞:審査対象となる業績は必ずしも有形のものとは限りませんが、書籍等の有形のものが審査対象に含まれる場合には各1部提出してください。
(4)被推薦者が推薦されることを承諾していることを示す書類(他薦の場合のみ)推薦に必要な書類を、電子メールあるいは郵送で日本動物行動学会事務局(下記)までご提出ください。郵送の場合は当日消印有効とします。
推薦書類提出先:
電子メール:office.of.jet(AT)gmail.com
〒558-8585 大阪市住吉区杉本3-3-138
大阪公立大学 大学院理学研究科 動物社会学研究室
日本動物行動学会事務局 安房田智司<参考 日本動物行動学会学会賞細則 抜粋(応募関連項目のみ)>
第2条
1. 日本動物行動学会賞は、以下の各項目のいずれかにおける顕著な業績に対して、日本 動物行動学会会員(以下、本学会員)に与える。業績は、選考の時点で原則として過去5年以内に学術誌などに公表されたものとするが、研究中断期間があり、理由を添えて申し出があった場合、業績対象期間の原則の例外として取り扱うことができる。
(1)動物の行動に関する新たな現象の発見、(2)動物の行動に関する新たな理論の構築 あるいは既存の理論の発展、(3)動物の行動を研究する新たな方法の開発あるいは既存の方法の改良
2. 日本動物行動学会日高賞は、動物行動学の普及など社会との橋渡しにおける顕著な業績に対して、本学会員に与える。業績は、選考の時点で過去10年程度以内に学術誌や一般書、その他マス・メディアなどを通じて公表されたものなどを重視する。第3条
1. 日本動物行動学会賞の受賞者は、第2条第1項の各項目について、原則として毎年1名以内とする。
2. 日本動物行動学日高賞の受賞者は、原則として毎年1名以内とする。第4条 学会賞ならびに日高賞の受賞候補者は、本学会員により推薦された者の中から、日本動物行動学会賞選考委員会(以下、選考委員会)が選考する。学会賞の推薦は自薦または他薦のいずれでもよい。日高賞の推薦は他薦に限る。推薦は定められた資料の提出をもってなされるものとし、推薦者は選考委員会の求めに応じて必要な資料を提出しなければならない。
第5条 選考委員会は5名の選考委員で構成される。選考委員は、本学会員より運営委員会が指名し、任期は2年とし、再任を妨げない。選考委員会の委員長は委員の互選により選出する。
第6条 選考委員会は、被推薦者の中から受賞候補者を定め、選考理由を付して運営委員 会に報告する。受賞候補者がない場合も理由を付して運営委員会に報告する。受賞候補者の決定は選考委員の合議によるが、十分に議論したにも関わらず選考委員の意見が分かれた際には、選考委員の過半数の賛成により受賞候補者を決定する。
第7条 選考委員が被推薦者となった場合、あるいは応募業績の共著者となっていることが明らかとなった場合、選考委員から外れるものとする。また、選考委員は、学会賞ならびに日高賞について推薦を行うことができない。
第8条 受賞候補者は、運営委員会の承認により受賞者として決定される。
第9条 授賞式は、原則として本学会大会にて行われるものとする。
- 行動生物学研究会 第56回オンライン講演会 「「からだ」の自在化から「こころ」の自在化へ」
動物行動学会の皆様
行動生物学研究会の西海と申します。
1月の講演についてご案内差し上げます。
皆様のご参加をお待ちしております。—行動生物学研究会 第56回オンライン講演会—
日時:2026年1月19日(月) 16:00-17:00
演者:稲見 昌彦(東京大学先端科学技術研究センター・教授)
「「からだ」の自在化から「こころ」の自在化へ」
場所:zoomによるオンライン配信(質問可)
研究交流会:開催せず
参加費:無料講演要旨:
現在我々はSociety4.0とも位置付けられる情報化社会に生きている。そして情報化とは脱物質化・脱身体化とも換言できる。情報化により様々なサービスやビジネスが生まれた。今回のコロナ禍であっても、大学や企業において講義や会議を辛うじて行うことができたのも情報化の貢献といえる。しかしながら、現状の遠隔会議システムをはじめとする情報ツールを介したコミュニケーションにおける身体性の喪失により、諸問題が顕在化しつつある。
テレイグジスタンス技術やアバター技術、触覚技術などは情報化社会に身体性を取り戻す、いわばポスト身体社会を目指した試みともとらえることができる。本講義ではポスト身体社会にける多様な身体性を扱うための研究「自在化身体」について紹介するとともに、Society5.0における「こころ」と「からだ」の新たな関係を展望する。参加方法:以下の登録フォームから登録を行ってください。
https://forms.gle/tYDd4AKFtMgNpFex9
※一度登録すれば、以後の講演会の案内も届く設定です。お問い合わせ先:
・参加登録やzoom接続に関して
E-mail : behavioral.biology.official@gmail.com・運営に関して
西海 望 (にしうみ のぞみ)
行動生物学研究会代表
〒950-2102 新潟県新潟市西区五十嵐2の町8050
新潟大学 創生学部/大学院自然科学研究科
Tel: 025-262-7684
E-mail : nishiumi@create.niigata-u.ac.jp
: n.oz.o@hotmail.co.jp・公式サイト
https://sites.google.com/view/behavioral-biology/home - 第42回国際生物学賞の推薦受付開始
第42回国際生物学賞受賞候補者の推薦が受付開始されましたので、ご案内いたします。
国際生物学賞は、昭和天皇の御在位60年と長年にわたる生物学の御研究を記念するとともに、本賞の発展に寄与されている上皇陛下の長年にわたる魚類分類学(ハゼ類)の御研究を併せて記念し、生物学の奨励を目的とした賞です。本賞は、毎年生物学の授賞分野を選定の上、世界各国から寄せられた推薦の中から、当該分野の研究において優れた業績を挙げ、世界の学術の進歩に大きな貢献をした研究者1名を選考し、授賞しています。推薦方法の詳細は以下の通りです。
<第42回国際生物学賞>
対象分野:「共生(種間相互作用)の生物学(Biology of Symbiosis [interspecific interactions])」
締め切り:2026年3月2日(月)23:59 (日本時間)推薦方法:
日本学術振興会ウェブサイトにアクセスし、
電子推薦受付フォーム(“NOMINATION FORM”)に必要事項を英語でご記入の上、
同サイトにあるフォームから作成した候補者の研究業績“Nominee Achievement Form”をアップロードし、
提出を完了させてください。本賞の概要は、以下のウェブページにも掲載しています。
https://www.jsps.go.jp/j-biol/index.html - 書評掲載について
日本動物行動学会では会員向けMailNewsおよび学会サイトにおいて学会員が執筆した書評の配信、掲載を受け付けています。
著者あるいは出版社の方で書評の執筆者を選定していただき、書評原稿を広報委員会(pr@ethology.jp)宛にメール添付でお送りください。
不明な点があれば広報委員会までお問い合わせください。どうぞよろしくお願いします。
- 行動生物学研究会 第57回ハイブリッド講演会 「家畜化によるジュウシマツ歌の変化」
- 2026年度 日本動物行動学会賞ならびに日本動物行動学会日高賞公募に関する公示
- 行動生物学研究会 第56回オンライン講演会 「「からだ」の自在化から「こころ」の自在化へ」
- 第42回国際生物学賞の推薦受付開始
- 書評掲載について