行動学会 MailNews (71) 21 October 2009 行動学会 MailNews は日本動物行動学会の会員向けに不定期に発行されるメール マガジンです。 *************************************************************           CONTENTS ・専任教員の公募について(兵庫県立大学) ・若手研究者によるIEC参加報告(その3) ************************************************************* 関係各位 兵庫県立大学環境人間学部 学部長 渡邊 敏明 専任教員の公募について(依頼) 拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。 本学環境人間学部では、現在、下記の要領により教員を公募いたしておりますが、 このたび応募締切日を当初の10月20日から10月30日に延長することといたしまし た。ひきつづき、適任者の御推薦または御応募を賜りますよう、関係の方々への 周知についてよろしくお願い申し上げます。 敬具 記 1.学部の趣旨:兵庫県立大学環境人間学部は、環境と人間との調和のとれたあ るべき姿を、自然、人文、社会科学の幅広い視点から追究することを理念として 掲げています。 2.募集人員:教授もしくは准教授 1名 3.専門分野:応用生態学およびその関連分野 4.担当予定科目:上記専門分野に関わる専門科目(生態学および実験科目など を含む)、教養科目(環境のための生物学など)、基礎ゼミナール、フィールド ワーク、専門ゼミナール、卒業研究、大学院専門科目、その他 5.所 属:環境人間学部環境人間学科 6.応募資格: (1)博士の学位を有する方、もしくは同等の業績を有する方 (2)大学院での教育研究を担当できる方が望ましい 7.求める人物像 本公募では、応用生態学の観点から、環境破壊によって生じた諸問題を解決し環 境と人間との良好な関係を構築するための研究ならびに教育に従事できる、独創 性にあふれた意欲的な人材を求めます。 8.着任時期:2010年4月1日 9.提出書類: (1)応募者調書(別添様式) (2)教員の個人調書(別添様式) (3)研究業績書(著書・論文等)(別添様式) (4)主たる著書、論文別刷り3編(コピーでも可) (5)教育研究への抱負(2000字程度) (6)推薦状 所属長または応募者の専門分野についての意見を求めうる方が作成 したもので、推薦者の氏名および連絡先を記載したもの ※ 提出頂いた応募書類は、原則として返却いたしません。また個人情報につい ては適正に管理し、選考以外の目的には使用いたしません。 10.応募締切:2009年10月30日(金)必着 11.選考方法:書類審査の後、面接等を行います。 12.選考結果の通知:選考手続き終了後、直接応募者本人あてに通知します。 2009年12月末頃を予定しています。 13.書類送付先:〒670-0092 姫路市新在家本町1-1-12 兵庫県立大学姫路新在家キャンパス事務部総務課 TEL:079-292-1515(代表) ※ 持参または郵送で提出すること。 (封筒に「教員応募書類在中(生態学)」と朱書し、郵便の場合は簡易書留にす ること。) ※ 公募様式は本学部ホームページ(http://www.shse.u-hyogo.ac.jp)からダウ ンロードできます。 14.問い合わせ先: 環境人間学部 学部長 渡邊 敏明 E-mail: (Web公開用に省略) 以上 ************************************************************* ・若手研究者によるIEC参加報告(その3) 香川紘子(東京大学・総合文化、理研・BSI)  8月に行われたIECに参加してきました。私にとって2回目の国際学会参加 だったのですが、一度目は、\\\"Acoustic communication by animal\\\"というより専 門分野が限られたアットホームな学会に参加したので、IECのような大きな国際 学会は初めてでした。初日は、世界中にはこんなに動物行動に興味を持った人が いるのかあと今更ながらポカンとし、英語は通じるのかと不安となり、また、少 しわくわくするといった複雑な心境でした。  さて学会の毎日の流れとしては、ティンバーゲンの4つの質問にそって午前中 に全体での口頭発表があり、ポスター、お昼を挟んで分野に分かれたシンポジウ ムや口頭発表でした。午前発表で、印象に残ったのは脳の側性化の話でした。発 表の最初では視覚情報が左右どちらの目から入るかによって動物の行動が変化す る例をいくつもあげていました。たとえば、左目で捕食者を見た鳥は、左目の視 覚情報が伝えられる右脳(恐怖など)の影響ですぐ逃げるが、右目で見た場合は 逃げないといった感じです。果たしてほんとにこれらの行動の違いを脳の左右差 だけで説明できるのかと心配になるくらいに例をあげていました。でも、自分の 研究室にいる鳥たちの行動を観察して是非確かめてみたくなりました。午後から の発表では、私は主に音声関係の発表に参加していました。すると、音声という キーワードだけだと毎日のようにシンポジウムやセッションがあり、最終日には 音声関連の発表が3つ重なってしまうという状態でした。嬉しさ反面、次々と移 り変わる発表内容に、私の集中力と能力が追いつかず、意味不明なメモがいくつ も残ってしまい、謎の図やキーワードを帰ってきて解読するのに苦労しました。 国際学会での楽しみは、日々、触れている本や論文の著者と直接会うことができ ることです。すれ違う人たちのネームプレートを盗み見て、自分の知っている名 前だったときにはこっそりにんまりしてしまいます。そんな方々と話す機会が あったときには、情けないことに、緊張してかなりぎこちない会話になってしま うのですが、最後に見せてくれる笑顔に少し励まされ、”次こそは”と何度も心 に誓いました。また、びっくりしたのは、自分が研究室のゼミで紹介した論文の 著者が自分と変わらない大学院生だったことです。素敵な雑誌に載っていたので、 そんなこと思ってもみなかったのですが、同世代もしくは年下くらいの女の子で た。このことは自分にとってとてもよい刺激となりました。研究だけではなく、 たくさんの研究者の人柄を知ることができるのは、本当に国際学会の醍醐味だと 思います。  会場となったレンヌの街は、都会過ぎず、田舎過ぎずとても居心地のよい街で した。駅前には立派な教会があり、オープンテラスのレストランが並んでいて、 石畳の街並みがなんとも素敵でした。到着直後のパリでは\\\"スリに気をつけなさ い\\\"とかなり脅されており終始緊張していたのですが、レンヌは、人々がとても のんびり親切でその緊張感がほぐれる感じでした。  たくさんの情報、自分への課題を得ることができた学会参加でした。この経 験を生かして、次の機会には、今回見つけた課題を克服できるよう頑張ろうと思 います。 ****** end of Japan Ethological Society MailNews (71) ********** 連絡先メールアドレス等はWeb公開用に省略しています。 お知りになりたい方は京都女子大学中田兼介まで(中田のメールアドレスはトップページにあります)