行動学会 MailNews (68) 8 September 2009 行動学会 MailNews は日本動物行動学会の会員向けに不定期に発行されるメールマガ ジンです。 *************************************************************           CONTENTS ・IEC印象記(上田恵介) ************************************************************* IEC印象記 上田恵介 フランスのRennes(レンヌ)で開催された第31回IECに参加して来ました。 日本からは43人(UK留学生も1人)の参加がありました。運営委員会関係では私の 他には、長谷川夫妻、小汐さん、森さん、心理学分野では藤田先生(京大・心理)と 松島先生(北大)が院生を連れて参加されていた他、理研のPD4人、琉球大、京大・ 生態(2人)等、若い人の参加が目立ちました。  会場のレンヌ第一大学のあるSaint Anneの街は古い市街が残っていて、夕方、食事 に出ると旧市街の広場の回りから、市場に続く古い街路の両側のレストランが繁盛し ていました。そば粉のクレープに、リンゴの発泡酒のシードレ(Cidre=サイダー)が 女の子たちには人気があったようです。  さて、大会の内容はというと、Cognitionがメインという気がします。あと多かっ たのがAnimal Personalityの問題でプレナリーでもこの話がありました。まあ、性別 や年齢による学習・経験効果を除いて、きちんと遺伝的メカニズムにまでせまれれば 面白いなと思いました。琉球大のチームもイカの個性の発表をしていて、適応メカニ ズム的にも今後の発展が期待できそうです。イカの発表がかなりあって、イカも動物 行動学的に面白い対象になってきたなという感じです。行動生態学関連の発表は、前 回よりもさらに少ない気がしました。ここ10年くらい、徐々にISBEと棲み分けが進 んできて来ているようです。  会期中の半日エクスカーションでは、有名な島の修道院のモンサンミシェルにいき ましたが。観光客が多すぎて、人ごみをかき分けての見学にはちょっとがっかりでし た。  Council Meeting は20日と23日の2回に分けて、お昼の時間に、ランチボック ス弁当付きで開催されました。  次回の会議はインディアナ大学(USA)と言うことで、主催者による会場紹介があ り、シンポジウムの件数をいくつにするかなどの議論がありました。それで2013年は 未定なのですが、やはりヨーロッパがいいだろうということで、ケンブリッジ大学の Nicolas Claytonの所はどうか?と、Catchpoleが発言していました。またGibraltar で英/スペイン共同開催はどうかという案も出て、10−11月なら観光シーズンで はないしサルもいるので、面白いよという意見でしたが、結局、working days中の開 催はよくないということで否決され、2013年の開催地は、決まらずじまいでした。但 し、2015年は日本での開催を考えてもらえないかと、IEC事務局長(次回からは Presidentと呼ぼうとの提案が可決されました) Judy Stampから打診がありました。 ****** end of Japan Ethological Society MailNews (68) **********